2022年

  • 2022.12.25

山上徹也容疑者が起訴へ

安倍晋三元首相を暗殺した山上徹也被告の叔父、山上東一郎元弁護士を取材した。面会は2回目である。彼との出会いは、彼が現役弁護士であった20数年前に遡る。彼の同僚弁護士が国政選挙に出馬する際の取材の中で知り合った、いわゆる、依頼人と弁護士の関係ではない。いろいろな事件の意見を求めたり、情報を共有するという、類まれな仲良しの関係だ。 事件が発生した時点を中心に、発生前と発生後、現在に及ぶ状況や家族の生活 […]

  • 2022.11.14

捜査2課長に持たせた死刑のハンコ

捜査2課長に持たせた死刑のハンコ 「死刑のハンコ」は法務大臣だけが言えるギャクだ。半端な芸人が口にしても面白くもクソもない。こんな珍言をものした当人はさぞかし愉快だったのだろうが、品位に欠ける愚劣な言い草はユーモアに値しない。大臣にまで昇りつめた驕りがそう言わせたのだろうが、どの場で誰に聞かせて笑いを取るのか、見極めのない幼稚さが命取りになった。 彼の旧姓は渡邉。「ナベツネとナカソネを足して2で割 […]

  • 2022.08.30

戦後レジームからの脱却―4 刑事事件か政治事件か

戦後レジームからの脱却―4 刑事事件か政治事件か 元首相・安倍晋三暗殺事件を機に「戦後レジームからの脱却」を書き始めた。事件は手製の銃器を使用した単純な殺人事件だった。現場で犯人の身柄をおさえた奈良県警が、その犯行動機を素早く公表した。余りにも迅速なトリック・プレーにより、刑事事件が政治事件に化けた。暗殺者・山上徹也と司法権力が手を組んだ新手のテロリズムといってもおかしくない。 安部を撃つことで統 […]

  • 2022.07.21

戦後レジームからの脱却―3 定めなき「国葬」を誰が執り行うのか?

定めなき「国葬」を誰が執り行うのか? 本来ならば天皇がというところだが、これもまた、現時点では決まりがない。政府が閣議決定し、段取りを定めるというのだから、執行責任者は政府の長である首相、岸田文雄ということになる。歴史を紐解けば、1883年の岩倉具視の葬儀が最初の国葬で、天皇が弔った。戦後の国葬は1967年7月31日の吉田茂のケースがただ一つ。時の首相であった佐藤栄作が葬儀委員長を務めた。 国葬当 […]

  • 2022.07.21

戦後レジームからの脱却―2

元首相・安倍晋三暗殺事件の帳場(捜査本部)がある奈良西署は奈良市の西部、平城宮跡から生駒市との境界までを管轄する。グリコ・森永事件の発端となる社長誘拐事件が起きた1984に開設された比較的新しい署だ。記憶に残る事件といえば2004年暮れ、小学1年生女児・楓ちゃんの誘拐・殺人がある。犯人の新聞配達員はすでに死刑となった。 生駒市を挟んで阪奈道路と第二阪奈道路(有料)、近鉄奈良線・けいはんな線で繋がる […]

  • 2022.07.15

戦後レジームからの脱却

元首相・安倍晋三暗殺事件から1週間が経過した。実行犯・山上徹也(41)が直ちに捕らえられ、犯行を認めた。「安倍元首相の政治信条に対する恨みではない」と動機を開陳、奈良県警の捜査本部は当夜の記者会見で「特定の団体に恨みがあり、安倍元首相がこれと繋がりがあると思い込んで犯行に及んだもの」と発表した。 要人警護の虚を衝いて接近した男が弾道も定まらぬ粗雑な銃で元首相ただ一人の命を精確に屠った。奇妙な事件は […]